メガネをはずしちゃいけません!
それから私たちは
フリーパスであることをいいことに
思いっきりアトラクションを楽しんでいた。


帝「次あれ乗ろうぜ!」

そう言って楽しそうに笑う先輩。


うん。新鮮。



そんな様子を見ていると


「見て!あの人めっちゃイケメン!!」


こちらを見てコソコソ話す声が聞こえた。

あぁ。


…なんか、言われるんだろうな…


釣り合ってない、とか
地味、とか。



別に釣合いたいとは思わないけど
そうやって否定されるのが辛くて苦しくて
今までイケメンが嫌いだった。


ちょっとずつ、克服出来ているとはいえ
やっぱり否定されるのはキツイ。


そう思って彼女達の次の言葉を恐れていた。


しかし、




「彼女も可愛いし…。羨ましいなぁ。」




え…




予想に反して
彼女達から放たれた言葉は


私が今まで生きてきて
言われたことのない言葉だった。
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