メガネをはずしちゃいけません!
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そして翌日の放課後。
私は、計画どおり彩香の家に向かった。
彩香「ふふふ…私はこの日のために、準備は抜かりなくおこなっているんだよ♪」
美奈「…」
やたらとテンションが高い彩香とは裏腹に
私のテンションは思うように上がらなかった。
_____今日も、いつもと違うことは起きなかった。
あの手紙が届いてからも、私の生活は何も変わらない。
それは喜ぶべきことなのに…
どうにも気になってしょうがない。
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彩香「み~な!!ほらほら、私の家着いたよ!」
彩香の声でハッと我に返った。
…手紙のことも気になるけど、今はミスコンだ。
彩香と私自身のためにもできることを頑張らなきゃ…
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彩香「じゃーん!!」
美奈「…!」
彩香の部屋に入った私は
言葉を失った。
そこには、まるでプロのメイク室かのような鏡台とメイク道具が揃っていた。
美奈「彩香…これ…」
彩香「へへへ♪驚いた?私、ずっとプロに憧れてたから、趣味で集めてたらこんなふうになっちゃったんだ。」
…いや、、趣味のレベル、遥かに超えてますよ、彩香さん…。
彩香「でもね。どんなに道具を揃えてもさ。実際に人にメイクを施して変身させるなんてことはなかなかできなかった。」
…たしかに…道具を揃えたって
プロになれるわけじゃない。
きっと彼女は今まで、
堪えきれないくらいのもどかしさを感じていたんだろう…
彩香「でも、やっとそれは実現するから。私ほんとうに楽しみだったの!」
美奈「…うん。私も楽しみ。よろしくね、彩香。」
私の言葉に、
彩香「…うん!!!まかせて!!!」
彩香はそう言って、嬉しそうに微笑んだ。