メガネをはずしちゃいけません!
_______

________

__________…


…「__ろ、」


ん…?


…「_きろって」


誰かがなんか言ってる。なんだろう。


帝「起きろ地味メガネ!」


美奈「!?」





どうやら、

いつの間にか私は寝てしまっていたようだ。
教室にはもう誰も残っていなかった。

てか、


美奈「いたんですか、先輩。」


こいつに起こされるなんて、不愉快極まりないな。

まぁ、話があるから丁度良いけど、



帝「お前なんでこんなとこで寝てるわけ?いつもならさっさと帰ってるくせに。」


美奈「先輩こそ、帰ってるってわかってんなら来なきゃいいじゃないですか。毎日毎日馬鹿みたいにここまで来るなんてほんと意味わかんない。」


あ、なんかメガネかけたまま
顔を机に突っ伏してたから鼻の上が痛い。


なんか、メガネに汚れまでついてるし。


帝「それはお前が気にくわ__」

美奈「ちょっと失礼します。」

帝「あ?」




ガサガサ



私は先輩の話を無視してカバンの中を漁った。


もちろんメガネケースを取るため。
メガネ拭きたいし、鼻の上いたいからちょっと外したい。



帝「お前人の話ちゃんときけよ」


美奈「…」


構わず作業を続ける。



ガサガサ…


美奈「あ、あった。」





カチャ…



私はそのままメガネを外した。






帝「…っ!?」




うわー…視界がぼやぼや。やっぱほんと悲しい。メガネがないと何にも出来ない自分が悲しい。


そんなことを思いながらメガネを掃除する。



と、そのとき、



グイッ



美奈「っ!?」



突然顎を掴まれ、上に上げられた。
目の前にはボヤボヤにぼやけた先輩の顔がある。


美奈「なにすんですか先輩。やめてください。訴えますよ。」



帝「お前…」



美奈「?」





次の瞬間



スッ


顎は開放された。




なんだったんだ?


美奈「怖くなりました?訴えられるのが。」

そう声をかけると、



帝「_______ぇぞ。」


奴がぼそりと何か言った。



美奈「なんか言いました?」


スッ…

今度は私の頬に触れなら


帝「メガネ、外すんじゃねぇぞ。」


またもや意味のわからない言葉を発した。
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