メガネをはずしちゃいけません!
何がって

全部が嫌です。


そう言いたいのに、
先輩のどことなく寂しそうな表情のせいで口を開くことができなかった。


美奈「…」


なんで?
どうして?


帝「なぁ。何が嫌なんだよ。」


どうせ心の中では、いつも私のことを
地味だのブスだのって
嘲笑っているんでしょう?

そいうところ______



美奈「そういうところ_____」


帝「…」


美奈「私だって1人の人間なのに、同じ人間なのに!メガネをかけて静かに生きてるだけで地味だのブスだのレッテル貼られて。私だって可愛く生まれたかった。そんなの当たり前じゃない。」

だめだ…感情が溢れてくる。


美奈「それなのにあなたみたいな生まれた時から整った人は、私の気持ちなんて気に止めないで平気で傷つけてくる。」


止まらない____


美奈「あなたみたいな人のせいで、私は、自分の存在が惨めになるの!だから…だからっ、もう関わらないでよ!」



悔しい。とか


惨めだ。とか。


そんな感情に触れたくないから、
だからもう…お願いだから、関わらないで…


帝「…くだらねぇ。」
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