メガネをはずしちゃいけません!


キーンコーンカーンコーン

先生「よし!終わりっ!」

教師の掛け声とともに終了した午前の授業。



あー。高2の勉強むずかしいわ。



メガネかけてるからって頭いいわけじゃないからね、ほんと。


美奈「…弁当食べよ。」

そうつぶやいてカバンをあさっていると


彩香「ちょっと美奈!なに勝手に弁当食べよとしてんの!私を忘れるな私を!」


美奈「あ、忘れてた」


彩香「ひどいっ!」


この坂下彩香(さかしたあやか)は
私の親友。


明るくて元気でメガネもかけてない可愛い女の子。
暗くて地味なメガネ女子の私と違ってね。


彩香とは幼稚園からの腐れ縁で
正反対な性格なのになぜか馬が合うという不思議な関係だ。


美奈「うそうそ。ごめんて。早く食べよ。」


彩香「あーい!」


いつもの茶番を終え、ようやく2人で弁当を広げた


そのとき____



「「っきゃーーーーー!みかどさまー!」」


廊下でけたたましい黄色い声が鳴り響いた。


彩香「どうやら山神帝(やまがみみかど)のお通りみたいね。」


山神帝。この学校1のイケメン男子高校生だ。学年は私達より一つ上の先輩。

たしかに恐ろしいほど綺麗な顔をしている。
細くて綺麗な身体つきだけど、バスケで鍛えた筋肉もしっかりとあるらしい。(帝ファンいわく)


女のコに絶大な人気な男だけど
雰囲気はチャラチャラしてて
いかにも女の子にもてますよ、みたいな雰囲気をかもしだしてるのが正直無理。

ま、私とは住む世界が違うから関係ないけど。



美奈「…ばかばかしい。」




「「きゃーーーー!!!!こっちむいてぇ!!」」





ほんと、ばかばかしい。
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