メガネをはずしちゃいけません!
相沢「…何?あいつ。」


突然聞こえてきた声に顔をしかめる相沢くん。


美奈「…知らない。」


知らないふりをする私。



帝「メガネ女!俺の実行委員作戦、無視してんじゃねぇよ!」


相沢「実行委員作戦?」



余計なことを。


これじゃあこのダンボールの正体が
相沢くんにバレてしまう。


しかたない。



美奈「あー思い出した。先輩、ちょうどよかった。先輩ってたしか、暇人でしたよね。」


わざとらしく、大事な部分を強調する。



美奈「これ持ってもらっていいですか?」


帝「あぁ?ふざけんじゃねぇ、自分で持てよ。」


うわ、この人最悪だなほんと。


すると、


トントンッ




相沢「…ねぇ、あいつお前の何?」


私の肩を叩きながら不機嫌そうに聞いてくる相沢くん。


美奈「…えっと、」



何?と言われると私にもわからない。


ストレス製造ロボット?

汚点?

ストーカー?


いろいろ浮かび上がる言葉。

頭を悩ませていると、


タッタッタッ


先輩が階段を降りてくる音が聞こえ、



グイッ



帝「こいつは俺の所有物だ。近づくんじゃねぇよ、ガキ。」

私を引き寄せとんでもない言葉を放った。
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