星のしずく
あたしと俊。
なんでだろ・・・。
こんなにときめいたの久しぶり。
なんだかいつも見てる俊の走る姿がキラキラ光って見えた・・・。
 
 俊は、あたしがすんごーくちっちゃい頃から一緒だった。
本名は川崎俊也。
ちなみに、あたしの名前は川崎志穂。
俊とはおんなじ苗字ですっごく仲良し。
俊の家族はすごくあたしによくしてくれて、あったかかった。
あたしはその正反対。
物心ついた頃から親せきおばさんと暮らしてた。
誰にも言ったことないけど・・・あたしね、
 捨て子なの。
誰かから聞いたわけじゃない。けどね、なんか
そーゆーのってわかるじゃん。
 
「志穂〜♪みてみて〜この新聞!
また俊也君載ってる〜♪」
 
「も〜!!いい加減やめてよ〜!!そーやって俊が載ってる
 トコばっか切って集めるの〜!」
 
「いいじゃん!俊也君かっこいいんだから♪」
 
このコはあたしの親友のサオリ。幼稚園から一緒なの。なぜか
クラスもいつも一緒であたし的には助かってるんだけど・・・。
 
「志穂ったらずるい!!俊也君と幼なじみなんて〜!!」
 
口を開けばいっつもコレだから。
まあ、俊は確かにかっこいいけど・・・。
あたしなんかどうでもいいっっていうか、今は自分の夢おっかけるほうに
はまってるみたい。
 
「ねえ、聞いてる??志穂!!ほんとずるいんだから。」
 
「わかったって〜ほら、授業始まるよ〜」
 
 
「わ!次社会じゃん!!あたし杉ちゃんなんか苦手なんだよね〜へへ。」
 
杉ちゃんて言うのは、社会の先生で、お見合い今回でなんと34回目!!
そのうちダメだったのも、34回。なんかかわいそうって思うかも知れないけど、
あの顔と性格じゃ〜ね〜。
そう思いながらちょっと苦笑いとかしちゃったり。あはは♪
そういえばこのごろ俊と連絡取ってないなぁ〜中休みにでも電話してみよッかな♪
そのとき後ろの席からすごい視線が飛んできた。恐る恐る志穂がふりかえると、
その視線の原因はサオリだった。
やっぱメールにしとこっと・・・。
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