夢より素敵な時間を、初恋のきみと。

銀河くんはすでにグループの活動で撮影慣れしているのか、わたしが撮影しやすいように色々と気遣ってくれてとてもやりやすかった。

わたしも最初は緊張していたものの、銀河くんの気さくな態度ですぐにリラックスできて皇月先輩や凛ちゃんがいる時と同じような感覚で撮影が出来た。

「お疲れ様でした~」

無事に全ての撮影を終えてスタッフさんから声がかかると、一気に体の力が抜けたような気がする。

「音夢ちゃん、お疲れ様。今日はありがとう」

「こちらこそありがとうございました」

銀河くんに声をかけられて、慌ててわたしも頭を下げる。

正直なところ、銀河くんってグループのイメージからもっとクールな感じかと思っていたけれど、実際はとても気さくで優しい人なんだ。

「あ、そうだ。今月の終わりにライブやるから、もし良かったら観においでよ」

そう言いながら、銀河くんがわたしに2枚のチケットを差し出した。
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