夢より素敵な時間を、初恋のきみと。

「ストップ! “わたしなんか”って言っちゃダメだよ」

「……え?」

その言葉、さっき皇月先輩にも言われた。

「これからは “わたしなんか”は禁句。自信を持ってプロジェクトに参加しなくちゃ」

「そんな、自信なんてないです! さっきも宝城さんにブスって言われたばかりで……」

「……だってさ、七星。どうするよ?」

わたしの言葉に、雨沢先輩が困ったように皇月先輩を見て言う。

「じゃあ、月島も一緒に連れてくか」

「よし、そうこなくちゃ!」

雨沢先輩は嬉しそうにパチンと指を鳴らすと、

「美夢ちゃん、行くよ」

そう言ってわたしの手を引きながら生徒会室を出た。

「え? ちょっとどこに行くんですか?」

わけがわからないまま先輩についていく。

一体何がどうなってるの?
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