夢より素敵な時間を、初恋のきみと。
うわ、顔ちっちゃい! 足細い! お肌すごくキレイ!
雑誌で見るよりずっと本物の凛ちゃんは可愛くて眩しくてキラキラなオーラを放っている。
皇月先輩に続いて凛ちゃんにまで会えて、しかもこんなに間近で見ることができるなんて、なんだか今日一日で一生分の運を使っちゃったような気がする。
そう思っていたけれど、このあとわたしには一生分どころじゃないくらいの信じられない出来事が待っていたんだ。
☆ ☆ ☆
「はい、できあがり」
目の前の鏡に映った自分を見て、目を疑った。
「……これ、ホントにわたし?」
あれから控室に案内されて、ヘアメイクさんにされるがままになっていたら。
見慣れた地味子の顔じゃなくて、パッチリお目目、ふんわり女子の顔になっていた。
「うん、やっぱり思った通りメイク映えする顔ね。さぁ、次は衣装選びよ」
メイクを終えると、美雲さんが満足気に頷いて別の部屋へ案内された。