夢より素敵な時間を、初恋のきみと。
「はい、OKです。次、読者コーナー入ります」
その言葉でスタッフさん達が慌ただしく動き始めた。
「さぁ、出番よ」
美雲さんに背中を押されて、皇月先輩と凛ちゃんの前に出る。
「上出来だな。さすがドリームチーム」
皇月先輩がわたしの姿を見て感心したようにつぶやいた。
「ドリームチーム?」
「ここではヘアメイクさんやスタイリストさんのことをそう呼んでるのよ。モデルさんが夢の世界へ入りこめるようにすること、そして読者に夢を見せてあげることがお仕事だから。ちなみにわたしは七星くんと凛ちゃんが所属する事務所でマネージャーを務めている美雲です。よろしくね」
そう言って美雲さんが微笑んだ。
美雲さんって、皇月先輩と凛ちゃんのマネージャーさんだったんだ。
「実はね、来月号から、一般の女の子が七星くんや凛ちゃんと一緒に物語のキャラクターになって撮影できるっていう読者コーナー企画が始まるの。それで、誰かいないかなって探してたところだったのよ」