夢より素敵な時間を、初恋のきみと。

「ああ、なるほど、確かにワンピースの絵柄もティータイムらしくて可愛いですね」

司会の人がそう言うと、

「可愛い!」

「いいなぁ~あのワンピース欲しい!」

会場の子達からそんな言葉が聞こえてきた。

良かった。うまくやり過ごせたみたい。

皇月先輩のおかげだ。

それから私は美雲さんに案内されて別の席へと移動して、凛ちゃんと皇月先輩がトークショーをしながらのティータイムが始まった。

「凛ちゃんと七星くんには、事前に募集していた質問に答えてもらいましょう。まずは一番多かったこちらの質問。“モデルになろうと思ったきっかけはなんですか?”ということで、まずは凛ちゃんからお願いします」

「私は、実は中学生の頃かなり太ってて、それがコンプレックスで。学校でもいじめられてたんです。でもテレビで同じように太っていて悩んでいる女の子がエステやメイクのプロの人達の協力で別人のようになったのを観て、私も頑張ればあんな風に変われるのかなって思って。それから本気でダイエットを始めて、メイクも雑誌をたくさん見て練習したりして、そしたらどんどん楽しくなってきて。中学卒業の記念に思い切って【Sweet Girls】の読者モデルに応募したら合格したんです」
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