夢より素敵な時間を、初恋のきみと。
「今日は学園のシンデレラをみんなに探してもらいたいと思います。盛り上がって行きましょう!」
そう言って雨沢先輩がステージを会場の方に向けると、「イェ~!」という大きな歓声が返ってきた。
まるでコンサートみたいな盛り上がり方に圧倒される。
こんな中であのステージに立つなんて、本当にわたしは大丈夫だろうか。
そう思ったら、急に緊張してきた。
「それでは早速始めましょう! 最初のシンデレラ候補は、2年A組、石井 美里さん」
雨沢先輩が名前を呼ぶと、ステージ中央のスクリーンに顔写真が映された。
「さぁ、どんなシンデレラに変身したのでしょうか!? 登場して頂きましょう!」
その言葉を合図に、中央のスクリーンがゆっくりと天井へ上がっていく。
綺麗なヒールを履いた足元が見えて、スクリーンが上がるにつれて、少しずつ石井さんの姿が見えてくる。
そして現れたのは、綺麗にメイクをして、お嬢様スタイルをした女の子。