夢より素敵な時間を、初恋のきみと。
「何これで最後みたいなこと言ってんだよ」
皇月先輩が笑いながらそう言って、
「そうだよ。まだクリスマスパーティーもあるんだから」
雨沢先輩も言葉を続けた。
「でも、もう音夢としては……」
「ちょっと、美夢ちゃん、何か誤解してない?」
言いかけたわたしの言葉を遮って、美雲さんが言った。
「……え?」
「別にプロジェクトが終わったからって、スウィガに出るのも終わりってわけじゃないわよ。この前も話したでしょ? 音夢ちゃんのファンも増えて来てるし、これからも七星くんや凛ちゃんと一緒に頑張ってほしいな」
「それって、これからも音夢でいていいってことですか?」
「ええ。この学校は芸能活動認められているしね。もちろん、美夢ちゃんさえ良ければだけど」
そんなの、答えはもちろん……
「よろしくお願いします!」
「こちらこそ」
わたしの言葉に、美雲さんが笑顔でそう返してくれた。