だって、そう決めたのは私
第26話 泣いてしまいそう
『カナちゃんのことは僕が守るよ』
宏海が言った言葉に、私は固まってしまった。恥ずかしそうに視線を逸らした彼は、きっと気付いていないだろうけれど。顔が赤くなって、とても熱かった。例え社交辞令だったとしても、とても嬉しい言葉だった。あぁ、やっぱり。私って単純だ。
「あれ、カナコ。カップ変えたの?」
「あ、うん。一昨日、宏海が買ってくれてたの。可愛いでしょ」
「ふふ。本当だ。こうTHE土産みたいなゴテっとした物だけじゃないのね。饅頭しか見てなかったわ」
「ね、私も思った。今はこういう可愛らしいのが売ってるのね。昭和の感覚だと、東京とか筆文字で書かれてるイメージでしかなかったもん」
「あぁ、分かる」
初めてこれに入れるのが、煮詰まった美味くもないコーヒー。やっぱり家でカフェオレとか飲む時に使えば良かったかな。そうだよな、せっかくお揃いだったのに。
宏海が言った言葉に、私は固まってしまった。恥ずかしそうに視線を逸らした彼は、きっと気付いていないだろうけれど。顔が赤くなって、とても熱かった。例え社交辞令だったとしても、とても嬉しい言葉だった。あぁ、やっぱり。私って単純だ。
「あれ、カナコ。カップ変えたの?」
「あ、うん。一昨日、宏海が買ってくれてたの。可愛いでしょ」
「ふふ。本当だ。こうTHE土産みたいなゴテっとした物だけじゃないのね。饅頭しか見てなかったわ」
「ね、私も思った。今はこういう可愛らしいのが売ってるのね。昭和の感覚だと、東京とか筆文字で書かれてるイメージでしかなかったもん」
「あぁ、分かる」
初めてこれに入れるのが、煮詰まった美味くもないコーヒー。やっぱり家でカフェオレとか飲む時に使えば良かったかな。そうだよな、せっかくお揃いだったのに。