だって、そう決めたのは私
「ねぇカナコ。じゃあ、聞いても良い?」
「何なりと。お答えできる範囲ならば」
「あのさ。そもそもだけれど、今更どうやって恋ってするの。というか、どう出会うの」
「え……それを私に聞く」
「しかないじゃない。アプリとか使うの? それももう、おばさんだから駄目なんじゃない?」
二人共黙り込んだ。私だって、そんなの分からない。
「カナコは本当に良かったわよねぇ。宏海くんと再会して」
「いや、でも事実婚って形はしてたって、そういう関係じゃないし」
「でも、好きでしょう」
「いや……そういう、わけではないんじゃないかな」
「あ、変な間を空けたわね」
一気に気まずくなった。茉莉花が心配するから、暁子の今後の話をしようと思ったのに。結局、ブーメラン。触れられたくないような、笑い飛ばしたいような、微妙な感情が踊っている。
「カナコ。そういう好きも、あっていいと思うよ」
分からず屋を諭すかような顔をして、暁子が笑った。
「何なりと。お答えできる範囲ならば」
「あのさ。そもそもだけれど、今更どうやって恋ってするの。というか、どう出会うの」
「え……それを私に聞く」
「しかないじゃない。アプリとか使うの? それももう、おばさんだから駄目なんじゃない?」
二人共黙り込んだ。私だって、そんなの分からない。
「カナコは本当に良かったわよねぇ。宏海くんと再会して」
「いや、でも事実婚って形はしてたって、そういう関係じゃないし」
「でも、好きでしょう」
「いや……そういう、わけではないんじゃないかな」
「あ、変な間を空けたわね」
一気に気まずくなった。茉莉花が心配するから、暁子の今後の話をしようと思ったのに。結局、ブーメラン。触れられたくないような、笑い飛ばしたいような、微妙な感情が踊っている。
「カナコ。そういう好きも、あっていいと思うよ」
分からず屋を諭すかような顔をして、暁子が笑った。