だって、そう決めたのは私
『どうしよう。渉くんに告白された』
『久しぶりすぎて、どうしたら良いのか分からない』
だろうな、と思う。仮に私が同じ状況に置かれたとしても、どうしたら良いか分からないもの。例えば、若い頃のように手放しで喜んで良いのか。受け入れようと彼の手を取ることが、誰かの夢をへし折っていないか。気がかりは沢山ある。それは暁子も同じなのだろう。こうなると私が聞けることなど一つだけ。暁子が嫌だったのか、否か。真っ直ぐに聞いてみようと思ったら、もう一通暁子から届いた。
『でもね、素直に嬉しかったの』
あぁ、きっと大丈夫だ。それを見て、そう思った。五十嵐くんの両親がどう思うかとか、周りの目がどうだとか。そういう、つまらないところに躓いてしまうような暁子じゃない。自分の気持には嘘を吐かないだろうし、誰かに反対されたとて立ち向かうだろう。相手の意見を聞いて、自分では駄目だと思えば引く。始めから挑まずに諦めることなど、彼女はしない。
『うん。暁子が今、素直に感じた気持ちが大事だと思うよ』
『五十嵐くんは仕事でも嫌な印象を受けたことないし、誰かが悪く言ってるのも聞いたことがない』
『見た目は人それぞれ好みがあると思うけど、中身だけ言えば私はいい子だと思ってるよ』
親友が今、大塚暁子という一人の女としての感情に揺れている。きっと彼女も忘れていただろう胸の高鳴り。少し落ち着いたろうか。いや、まだドキドキしてるものか。あぁあ、暁子の気持ちを想像するだけで、私まで胸が高鳴る。恋って良いものなんだなって、ちょっと下を向き口元を緩めた。そしてふと、宏海に早く会いたくなった。
『久しぶりすぎて、どうしたら良いのか分からない』
だろうな、と思う。仮に私が同じ状況に置かれたとしても、どうしたら良いか分からないもの。例えば、若い頃のように手放しで喜んで良いのか。受け入れようと彼の手を取ることが、誰かの夢をへし折っていないか。気がかりは沢山ある。それは暁子も同じなのだろう。こうなると私が聞けることなど一つだけ。暁子が嫌だったのか、否か。真っ直ぐに聞いてみようと思ったら、もう一通暁子から届いた。
『でもね、素直に嬉しかったの』
あぁ、きっと大丈夫だ。それを見て、そう思った。五十嵐くんの両親がどう思うかとか、周りの目がどうだとか。そういう、つまらないところに躓いてしまうような暁子じゃない。自分の気持には嘘を吐かないだろうし、誰かに反対されたとて立ち向かうだろう。相手の意見を聞いて、自分では駄目だと思えば引く。始めから挑まずに諦めることなど、彼女はしない。
『うん。暁子が今、素直に感じた気持ちが大事だと思うよ』
『五十嵐くんは仕事でも嫌な印象を受けたことないし、誰かが悪く言ってるのも聞いたことがない』
『見た目は人それぞれ好みがあると思うけど、中身だけ言えば私はいい子だと思ってるよ』
親友が今、大塚暁子という一人の女としての感情に揺れている。きっと彼女も忘れていただろう胸の高鳴り。少し落ち着いたろうか。いや、まだドキドキしてるものか。あぁあ、暁子の気持ちを想像するだけで、私まで胸が高鳴る。恋って良いものなんだなって、ちょっと下を向き口元を緩めた。そしてふと、宏海に早く会いたくなった。