手袋、片方ずつ
...............っていうか‼︎
「詩月くん、なんでここにいるの!?」
サラッと入ってきて、抱きしめてきたけど。
ここは、間違いなく私の住んでる家。
つまり、花江家だ。
「あー、いや。おばさんに、
『雪歩と話したい』って言ったら鍵くれた」
「...............ぅ、お母さんってば、」
呆れてものも言えない。
いくら、詩月くんと私が幼なじみとは言え、
鍵を渡して、どこかに行ってるなんて............
「で、来たら、真っ暗の中、
雪歩、俺のドラマ見ながら呟いてるし」
そう言ってクスクスと笑ってる詩月くん。