手袋、片方ずつ


ドキドキし過ぎて、
ぎゅっと、目を瞑った瞬間。



「雪歩、これは演技じゃない。
俺の本当の気持ち。雪歩が好きだから」



〝告白〟って本気にしちゃいそうな。



ストレートな詩月くんの言葉。



だから........................



「〜〜っ、私.........っ、
演技なんて出来ないっ、だけど、
誰よりも、1番詩月くんがすき、」



詩月くんの言葉を真似るように。



だけど、詩月くんほど上手じゃない言葉で。



──────詩月くんに気持ちを伝えた。



でも、私は気持ちを伝えたことが、
なんだか、照れ臭くって。



自分の顔を隠すように、
詩月くんの胸に顔を埋めていると............



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