手袋、片方ずつ
【02.】俺は雪歩しか見てない
いくら、教室まで走ったとはいえ。
よくよく考えれば.....................っ。
(私と詩月くん、同じクラスじゃん‼︎)
逃げても会っちゃうわけで..................
「あ〜、もう!私のばかぁ〜〜!」
そう呟いて、机にうなだれたところで。
「飛岡くんと、ケンカでもしたの?」
私に話しかけてきた1人の女の子。
名前は、川原美波ちゃん。
私と詩月くんの小学校の時からの同級生で。
高校2年生になった今を含めて、
ずーーっと、同じクラスで付き合いも長くて。
美波ちゃんは、
詩月くんがいないとき、いつも助けてくれる。
言わば、ヒーローのような女の子。