手袋、片方ずつ
苦しい恋になっちゃうから。
彼氏でも作った方がいい!なんて思う。
だけど、詩月くんの近くにいては、
──────彼氏なんて出来ない‼︎
そう思って..............................
「ゎ、私ね、そろそろ〝恋〟したいのっ!」
廊下だってことを忘れて叫んでしまった。
すると詩月くんは........................
「.........一応聞くけど、誰と?」
驚いたような、怒ったような、
私じゃ読み取れない表情で聞いてきた。
(〜〜っ、〝誰〟って言われても分かんないっ、)
だって私は、詩月くんしか見てないのに。