湯田くんのマフラー
飛岡くんが横にいる、
雪歩に話しかけられるのは遊園地の以来。
(なんか、変に緊張しちゃうんですけど......っ)
心の中でそう思っていると。
「なんか、美波ちゃん、
今日、ため息多いから心配で、」
シュンと、肩を落として、
まるで、小動物のような雪歩。
でも........................
「...............っ、いや、なんでもないよ、」
雪歩に心配かけないように、
私なりの、精一杯の苦笑いを向けると。
「あのさ、川原さん。
余計かもしれないけど、原因はあれだろ?」
そう言って、
中庭の方を指差す飛岡くん。