湯田くんのマフラー
突然の湯田くんのお願いに、
驚きとドキドキでいっぱいの私の感情。
それは、たぶん、
『マフラーになって』と言われた時よりも。
「〜〜っ、かの、じょ、
湯田くんのマフラー出来るなら、なります、」
「..................なんか違う気もするけど」
「えっ、湯田くん、ちがう、」
〝えっ、湯田くん、違うんですか?〟
そう尋ねる前に、湯田くんが近づいてきて。
──────ちゅっと。
風に乗るように、
柔らかく甘く頬に触れた温もり。
「...............キス、しちゃった。ほっぺだけど」
「〜〜っ、湯田くんっ‼︎」
いきなりのことで、
私は、湯田くんにドキドキしまくり。