極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
 こうして入浴を終えた私は洗面台の棚の中に置かれてあった最新式のドライヤーで髪を乾かし、服に着替えてから玲が言っていたように元いた部屋に戻っていく。
 ちなみにドライヤーはすぐに私の髪を乾かしてくれた。自宅で使っているものよりも風量が多かったような。あれも多分最新式かもしれない。

(髪、つやつやかも)

 髪の艶も前とは比べ物にならないくらい上がっているのを感じながら部屋の扉を開けると、中では白いバスローブ姿の玲がベッドに座って待っていた。

「お疲れ様です。雪乃さん」
「おまたせしました……!」
「いえいえ。実は私もシャワーを浴びてきました。近くに簡易シャワールームがあるのでそちらで」
「シャワールームいくつもあるんですか……?」
「ええ。ここの家はベリが丘の街の高級住宅街の中でも屈指の広さを誇る家ですから」
(ま、まじか……)

 思わず口をぽかんと開けていると、玲はベッドから立ち上がって私に近づき、右手をそっと優しく握りしめた。彼の暖かな体温が伝わり、思わずどきっと心臓が胸の中で弾む。

「では、ベッドにはうつぶせになってください。マッサージ致します」
「えっ、でも昨日……」
「あれだけでは凝りが全てほぐれてはいないと判断しましたので」
「……そんなに凝ってたんです?」
「ええ、はい」

 私の右横で玲がにこりと笑ったのだった。

「あと、今日は特別なマッサージもしようと思いますがいかがしますか?」

 特別なマッサージ? 一体どのようなマッサージなのだろうか。気になるので聞いてみる事にした。

「どんなマッサージですか?」
「一言で言えば……性感マッサージです」
「……性感マッサージ?」
「要はそう言うマッサージです。ああ、あのお店の系列店には性感マッサージメインにやっている所謂風俗店も存在しています」
「えっ……!」
「安心してください。性感マッサージに挿入はご法度なのでございません。なので妊娠のリスクもありません」

 玲は穏やかにそう語る。つまりは……これから私はこの御曹司相手に快楽に溺れるという事か。
 
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