極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
「玲、どうしたんだよ。美幸からなんか送られてきたって……」
「ああ。そうなんだよ。しかも明後日会いたいって」
「へえ、鴨がネギ背負ってやってきたもんじゃん」
「……!」

 今、玲が恐れているのは私との契約関係がバレる事だと思われる。私もバレてほしくない。もしかしたら美幸は何かに気が付いてジャブを入れに玲の親に贈り物と手紙を送ったのだろうか。と自分なりに考えてみたのだった。
 だが、玲は口を閉ざして黙ったままだ。

「玲さん?」
「玲? どうかしたのか?」
「すまない。ちょっと雪乃さんついてきてくれる?」
「はい、いいですけど……」

 私は玲に連れ出され、個室ラウンジの外の廊下に出る。私達以外誰もいない廊下の大きな窓からはベリが丘の風景が見渡せる。

「玲さん何かありましたか?」
「……私達の関係。元気達に教えても良いかと思いまして」

 玲は元気て夏子に私達が契約関係にある事を伝えるつもりのようだ。
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