極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
「まあまあ、後で考えたらいいじゃねえか! まず飯だよ飯! なんか食おうぜ。サンドイッチだけじゃあ腹空くよ!」
「そ、そうだな。昼食にしよう」

 個室内にある内線電話を元気がかけてスタッフを呼び、メニュー表を見ながら昼食を注文していく。
 元気は結構お腹が空いていたようで、パスタとピザにシフォンケーキをいくつかどかっと注文していった。

「お前達も食え食え!」

 こうして昼食を頂きながら雑談を交わし、会はお開きになったのだった。昼食などの会計は元気がまとめて払ってくれた。彼に礼を何度も告げるとそこまで気にしなくても良い。と軽く流されたのだった。

「にしても雪乃さん真面目なんだな。玲とお似合いだよ」
「ほ、ほんとですか?」
「元気も見る目あるじゃないか。雪乃さんの魅力に気が付くなんて」

 玲がうんうんとうなづく。そんな彼に対して元気は小声でそんなに惚れてるならもうすぐ結婚しちゃえよ……と呟いたのを玲は聞き逃していなかった。

「勿論だよ」
「マジで?」
「ああ。雪乃さんさえよければ」
(ええっ?)

 そんなこんなで夏子と元気と別れた私達は車に乗り、玲の家へと戻っていったのだった。私は車内にて玲と本当に結婚するのもありだと考えていた。

(私でいいなら……)
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