極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
 太もものマッサージは足先の方から付け根へぐいぐいと両手で搾りあげていくような、そんな力強いマッサージだ。先ほどのマッサージとは少しだけ雰囲気が違う。

「結構凝ってますね」
「そ、そうですか……?」

 太ももから更に足の付け根のリンパマッサージも行われる。ちょっとこそばゆいような、痛いような不思議な感覚だ。

「あおむけになってください」

 玲にそう言われ、私は寝転がってうつぶせからあおむけの体勢を取る。

「では足失礼します」

 玲の手が太ももに伸びた。先ほどと同じように足先から足の付け根へとぐいぐい搾りあげていく動きに加えて、足の付け根のリンパも親指を使って揉みこんでいく。

(なんかこそばゆいっ)
「わっ」
「どうしましたか?」
「すみません、なんだかこそばゆい感じが」

 足の付け根を親指でぐいっと指圧され、こそばゆい感じを知覚した私の身体がふいにびくっと跳ね上がった。

「まあ、ここはそう感じる方も多いと思います」
「す、すみません……」
「いえ、お気になさらず。では背中と腰に行きますので服を脱いでうつぶせになってください」
「は、はい」

 服をゆっくりと脱いで玲に預け、下着姿になってからうつぶせに寝転がると、彼の手が私の腰、お尻のちょっと上付近の左右へぐっと力を加える。

「どうですか?」
「良い感じです」

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