極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
 腰も背中も昨日のマッサージだけでは取り切れないくらいに凝っているのか、彼のかける指圧の力強さが感じられる。

(あーー気持ちいい……)

 肩もぐいぐいとマッサージされるとなんだか眠気が襲ってくる。

「では最後にお顔マッサージしていきますね」

 彼にそう言われてまたあおむけになる。すると彼の手が頬のえら付近に触れる。

「ちょっと痛いですよ」

 すると頬骨をげんこつで顎から耳元にかけてぐりぐりと引っ張るようにマッサージされ始めた。思ったよりも痛みが生じる。

「いっ、いたた!」
「すみません、しばらく我慢してください。フェイスライン引き締めの効果がありますので」
(それなら仕方ない……)

 痛みに耐えながら顔のマッサージを受ける私。痛いのは痛いのだが、フェイスライン引き締めとなると我慢せざるをえない。

(が、頑張れ……私……!)

 体感時間にして大体数分後。ようやく顔のマッサージが終わった。

「お疲れ様でした」
「あ、ありがとうございます」
「大分引き締まったんじゃないですか?」

 玲が部屋の机の引き出しから取り出した黒い手鏡を受け取り自分の顔に目を向けると、確かに全体的に顔がすっきりしたように見えた。

「すっきりしてる……!」
「むくみも取れていますね。良かったです……!」

 この結果なら痛みに耐えたかいがあったと言って良いだろう。

「では、下着を脱いで頂けますか」
「あ」

 そうか。顔のマッサージが終わったという事は全ての老いるマッサージが終わったという事。
 となると、次は……。

「性感マッサージ、始めていきましょう」
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