極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
「そうでしたか。ではゆっくり動かしていきますので痛かったらすぐに言ってください」
「はっはい……」

 こんな時でも優しく気遣いを見せるのはさすが御曹司と言うべきか。
 奥まで届いた彼の指がゆっくりと上下運動を繰り返すのが分かった。しかも徐々に速度が上がっていく。

「んっ……!」

 駄目だ。これは声が出てしまう。

「ふうっ……!」

 恥ずかしさで声を極力漏らさないよう我慢していると、玲が私に顔を近づけてきた。

「あまり我慢はしない方が良いですよ」
「えっでも……」
「こう言う時は……開放的になった方が身体にも良いので」

 そう語りながらニコリと笑う玲は頬は紅潮している。

(そ、そう言うもんなのか?)
「はあっ……」
「指、増やしますね?」
 
 更に中に入る指が増えた。先程以上に圧が増す。

「あっ……はあっ、はあっ……」

 体液と肌が擦れあって生じる音が次第に大きくなり部屋中に響く。それに私の呼吸も荒くなって次第に頭の中がパチパチと思考が定まらなくなって来た。

「あっ……はあっ……!」
「どう、ですか、そろそろ……」
「あっ……もう……」

 そのまま、私の視界と脳内が真っ白になった。

「……」
「……雪乃さん?」

 気が付くと玲が私の左横にいた。

「気が付きましたか?」
「あっ……はい」

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