極上溺愛契約婚で甘やかされて～エステで出会ったセラピストは御曹司でした～

「私もアカウントは持ってるんですけど、更新は殆どないですね。もっぱら見る専になってしまってます」

　玲がそう苦笑いを浮かべながら告げた。その後も互いにたわいのない話や私の家の位置を運転手に教えながら車は進み、ついに車は私の自宅の前へと止まった。

「では私はここで待っています」
「運転手さんありがとうございます」

　玲と共に車から荷物を持って降り、インターホンを押すと10秒ほどで母親が扉を開けた。母親は私と玲を見るや否やぽかんと口を開いて数秒ほどフリーズする。

「え待って、雪乃がイケメン連れてる……」
「お母さんただいま。えっとこの方がうちの会社の社長の息子さん……」
「門倉玲と申します。初めまして」

　玲が挨拶をした後、母親はその場で倒れてしまった。私は急いで母親の元へと駆け寄ると母親はどうも混乱しすぎて失神しかけていたらしかったがすぐに気を持ち直した。

「ちょっとお母さんしっかりしてよ。確かに現実離れしてるけどさあ！」
「ご、ごめんごめん……でも社長さんの息子さんと仲良くなったって……もしかして結婚するの？」
「へ？　いやまだそんな話は……」
「はい、結婚します」
「え」

　玲の即答に思わず私は玲の方を振り向いて口を大きく開けた。玲は爽やかなスマイルを浮かべながら実は結婚する事になったと話を続ける。

「えっえっ……雪乃、えっ？」