極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
 満員電車に揺られながらベリが丘の駅に到着した私は駅内のコンビニで昼食のおにぎり詰め合わせセットと500ミリリットルサイズのお茶を購入してオフィスに移動した。
 それにしてもベリが丘の駅の近くはサラリーマンや私服姿の女性であふれかえっている。ああ、そうだ。ビジネスエリアはいつもこんな感じだったか。

 オフィスに到着しロッカールームで内勤の事務服に着替えて総務部の部屋に入ると一足先におととい残業を手伝いベリーズを紹介してくれた同僚が席に座っていた。

「あ、雪乃! 体調大丈夫?」
「うん、昨日はごめんね」
「いんや大丈夫。それと先輩やお局達は今日いないっぽいよ」
「え、なんかあったの?」
「なんか今日1日は別の部署手伝うんだってさ」
「はえーー……」

 もしかしてこれも玲の指示があった故だろうか。席に座りバッグから筆記用具を出していると、同僚からベリーズでの様子やお店を利用してみてどうだったかについて事細かく質問攻めにあう。
 更に後から来た後輩達も私と同僚の近くにやってきて、話を聞き始めた。

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