ジングルベルは、もう鳴らない
「あの」
「樹里さん」
「あ、はっはい。何でしょう」
意を決して口を開いたのに、その言葉がすぐに遮られた。大樹は何故か、身を乗り出している。心が防御態勢を取った。千裕のことは元カレという以上に話すつもりはない。
「あの、気になってたことがあって……」
「な、なんでしょうか」
サラリと言ってしまいたいのに、彼は何故だか緊張の面持ちである。余計に身構えたが、大樹は何だかモジモジしているようにも見えた。
「樹里さんが映画を観に行ったアカリさんって……早瀬さんのことですか」
「え? えっ? 朱莉?」
「そうです。広報部の早瀬さんですか」
「そう、ですけど……何か」
認めた樹里を見る目が、今度はキラキラと輝く。やっぱり、と呟く大樹。どういうことかと首を傾げる樹里に、大樹はハッとして顔を赤くした。
「樹里さん」
「あ、はっはい。何でしょう」
意を決して口を開いたのに、その言葉がすぐに遮られた。大樹は何故か、身を乗り出している。心が防御態勢を取った。千裕のことは元カレという以上に話すつもりはない。
「あの、気になってたことがあって……」
「な、なんでしょうか」
サラリと言ってしまいたいのに、彼は何故だか緊張の面持ちである。余計に身構えたが、大樹は何だかモジモジしているようにも見えた。
「樹里さんが映画を観に行ったアカリさんって……早瀬さんのことですか」
「え? えっ? 朱莉?」
「そうです。広報部の早瀬さんですか」
「そう、ですけど……何か」
認めた樹里を見る目が、今度はキラキラと輝く。やっぱり、と呟く大樹。どういうことかと首を傾げる樹里に、大樹はハッとして顔を赤くした。