バレンタインと恋の魔法
*
「ご苦労さん。帰っていいぞー」
「はい、失礼しました」
担任の先生に日誌を手渡してから職員室を出る。
教室に戻るため廊下を歩いていると、スカートのポケットに入れていたスマホが震えた。
確認すると、杏ちゃんから新着メールが一件。
『明日のバレンタイン何あげればいいと思う!?もうずっと迷ってて全然決まらないよ〜(汗)』
一文を読み終わると同時に、泣いてる猫のスタンプも送られてきた。
杏ちゃんには好きな人がいる。
それを知ったのは二月に入ったあたりのことで、可愛く照れて笑う杏ちゃんはなんだかとても新鮮だった。
杏ちゃんが好きな人ができたと言ってきたのは高校に入ってから初めてで、そんな友達の恋を私は心から応援している。
『これはどうかな?』
普段からお菓子を作ることが趣味な私は、お菓子にはお菓子言葉というものがあるという説明と、今の杏ちゃんにぴったりなお菓子の画像を送る。
すぐに既読がつき、『ありがとう!!!!!』と全力でお礼を伝える返事が来た。
思わずふっと笑いながら、いつの間にか着いていた教室に入ろうとして、足が止まる。
中に誰かいた。…それも、見知った後ろ姿が。
「ご苦労さん。帰っていいぞー」
「はい、失礼しました」
担任の先生に日誌を手渡してから職員室を出る。
教室に戻るため廊下を歩いていると、スカートのポケットに入れていたスマホが震えた。
確認すると、杏ちゃんから新着メールが一件。
『明日のバレンタイン何あげればいいと思う!?もうずっと迷ってて全然決まらないよ〜(汗)』
一文を読み終わると同時に、泣いてる猫のスタンプも送られてきた。
杏ちゃんには好きな人がいる。
それを知ったのは二月に入ったあたりのことで、可愛く照れて笑う杏ちゃんはなんだかとても新鮮だった。
杏ちゃんが好きな人ができたと言ってきたのは高校に入ってから初めてで、そんな友達の恋を私は心から応援している。
『これはどうかな?』
普段からお菓子を作ることが趣味な私は、お菓子にはお菓子言葉というものがあるという説明と、今の杏ちゃんにぴったりなお菓子の画像を送る。
すぐに既読がつき、『ありがとう!!!!!』と全力でお礼を伝える返事が来た。
思わずふっと笑いながら、いつの間にか着いていた教室に入ろうとして、足が止まる。
中に誰かいた。…それも、見知った後ろ姿が。