バレンタインと恋の魔法
こんなことをやるなんて知らなかった。
教師からも好かれ信頼されている瀬名くんだからこそ、きっと内緒で頼まれていたんだろう。
「今日は年に一度、女子から好きな男子に堂々と想いを伝えられる日です。みなさんには、大切に想う誰かはいますか?」
ずっと瀬名くんは私にとってなんなのか、わからなかった。
「だけど、別にバレンタインは女子からだけじゃなくたっていいと思います。だって俺は、自分から言いたいから」
どうして姫宮さんに言われたことで傷ついたのか、仲良さそうな二人を見ていられなかったのか、モヤモヤしてしまったのか。
「朝比奈翠さん。俺は、朝比奈さんが好きだよ」
その答えはとてもシンプルだった。
「あーもう!さっさと行きなよ!朝比奈さんも瀬名くんが好きなんでしょ!?」
「あ、あの姫宮さ…」
「言われなくたってもうわかるよ!だから、早く行って!瀬名くんが好きなのは、朝比奈さんしかいないんだから!」
気づいたら、放送室に向かって走っていた。
いくら鈍い私でもさすがに気づく。
いつも明るくて笑顔なところとか、話し下手な私の話にもちゃんと目を見て相槌を打ってくれるところとか、優しくしてくれるところとか。
瀬名くんの全部に、いつの間にか惹かれていたんだ。
教師からも好かれ信頼されている瀬名くんだからこそ、きっと内緒で頼まれていたんだろう。
「今日は年に一度、女子から好きな男子に堂々と想いを伝えられる日です。みなさんには、大切に想う誰かはいますか?」
ずっと瀬名くんは私にとってなんなのか、わからなかった。
「だけど、別にバレンタインは女子からだけじゃなくたっていいと思います。だって俺は、自分から言いたいから」
どうして姫宮さんに言われたことで傷ついたのか、仲良さそうな二人を見ていられなかったのか、モヤモヤしてしまったのか。
「朝比奈翠さん。俺は、朝比奈さんが好きだよ」
その答えはとてもシンプルだった。
「あーもう!さっさと行きなよ!朝比奈さんも瀬名くんが好きなんでしょ!?」
「あ、あの姫宮さ…」
「言われなくたってもうわかるよ!だから、早く行って!瀬名くんが好きなのは、朝比奈さんしかいないんだから!」
気づいたら、放送室に向かって走っていた。
いくら鈍い私でもさすがに気づく。
いつも明るくて笑顔なところとか、話し下手な私の話にもちゃんと目を見て相槌を打ってくれるところとか、優しくしてくれるところとか。
瀬名くんの全部に、いつの間にか惹かれていたんだ。