嫌われ毒婦の白い結婚 のはずが、最強幻獣騎士様の溺愛が始まりました⁉
第2話
(どうしましょう)
どうすればいいのか困惑していると、アイリスからツンツンとわき腹を小突かれた。目が合うとウインクされたので、どうやら行けと言っているようだ。
リーゼロッテは恐る恐る、テオドールの差し出す手に自分の手を重ねる。その瞬間、力強く手を引かれて体が宙に浮いた。
「きゃっ!」
悲鳴を上げたのも束の間。テオドールはまるで人形でも扱うかのように軽々とリーゼロッテの体を引き上げると、自分の前に横座りに座らせる。グリフォンはそのタイミングを見計らったかのように、闘技場の上空をぐわんと飛んだ。
(な、何⁉)
混乱しているリーゼロッテに、テオドールが耳打ちする。
「手を振ってやれ」
「え?」
「観衆がこちらを見ている。手を振ってやれ」
「あ、はい」
テオドールの言う通り、観戦していた観衆がこちらを見上げて大きく手を振っていた。リーゼロッテは恐る恐る片手を上げようとする。
しかし、グリフォンの背中は不安定だ。グリフォンが向きを変えるたびに大きく揺れた。
(落ちる!)
恐怖を感じたリーゼロッテは思わず両手でテオドールにしがみつく。すると、テオドールはリーゼロッテの腰に、自分の腕を回した。
どうすればいいのか困惑していると、アイリスからツンツンとわき腹を小突かれた。目が合うとウインクされたので、どうやら行けと言っているようだ。
リーゼロッテは恐る恐る、テオドールの差し出す手に自分の手を重ねる。その瞬間、力強く手を引かれて体が宙に浮いた。
「きゃっ!」
悲鳴を上げたのも束の間。テオドールはまるで人形でも扱うかのように軽々とリーゼロッテの体を引き上げると、自分の前に横座りに座らせる。グリフォンはそのタイミングを見計らったかのように、闘技場の上空をぐわんと飛んだ。
(な、何⁉)
混乱しているリーゼロッテに、テオドールが耳打ちする。
「手を振ってやれ」
「え?」
「観衆がこちらを見ている。手を振ってやれ」
「あ、はい」
テオドールの言う通り、観戦していた観衆がこちらを見上げて大きく手を振っていた。リーゼロッテは恐る恐る片手を上げようとする。
しかし、グリフォンの背中は不安定だ。グリフォンが向きを変えるたびに大きく揺れた。
(落ちる!)
恐怖を感じたリーゼロッテは思わず両手でテオドールにしがみつく。すると、テオドールはリーゼロッテの腰に、自分の腕を回した。