嫌われ毒婦の白い結婚 のはずが、最強幻獣騎士様の溺愛が始まりました⁉
「大丈夫よ。外にいる護衛の方が退治してくれたわ」
リーゼロッテはライラを安心させるように微笑む。
「よりによってお嬢様が一番苦手な蛇だなんて。わたくし、やっぱりここに残り──」
ライラが早口にしゃべり始めたので、リーゼロッテは右手の人差し指を立ててライラの口に添える。
「だーめ。ライラは王都に帰るのよ。それで、幸せになってわたくしに手紙を送って。約束よ?」
にこりと微笑むと、ライラは「お嬢様……」と泣きそうな顔をする。
そのとき、部屋のドア近くで真っ青な顔をしたまま立ち尽くしていたアイリスが口を開いた。
「奥様、申し訳ございません! 私の点検が甘いばっかりに……」
90°の角度でお辞儀をして頭を下げ、小さく震えている。リーゼロッテは「アイリス。顔を上げて」と言った。アイリスはおずおずと顔を上げる。
「今日、窓を開けていたの?」
「……はい。掃除をするときに」
アイリスは顔を真っ青にしたまま、小さな声で答えた。この度の不手際に、どう責任を取らされるのか不安になっているのだろう。
「そう。実はわたくし、蛇は苦手なの。これからは毎日、窓を閉める前に蛇が紛れ込んでいないかを点検してもらえると嬉しいわ。……お掃除ありがとう、アイリス」
リーゼロッテはライラを安心させるように微笑む。
「よりによってお嬢様が一番苦手な蛇だなんて。わたくし、やっぱりここに残り──」
ライラが早口にしゃべり始めたので、リーゼロッテは右手の人差し指を立ててライラの口に添える。
「だーめ。ライラは王都に帰るのよ。それで、幸せになってわたくしに手紙を送って。約束よ?」
にこりと微笑むと、ライラは「お嬢様……」と泣きそうな顔をする。
そのとき、部屋のドア近くで真っ青な顔をしたまま立ち尽くしていたアイリスが口を開いた。
「奥様、申し訳ございません! 私の点検が甘いばっかりに……」
90°の角度でお辞儀をして頭を下げ、小さく震えている。リーゼロッテは「アイリス。顔を上げて」と言った。アイリスはおずおずと顔を上げる。
「今日、窓を開けていたの?」
「……はい。掃除をするときに」
アイリスは顔を真っ青にしたまま、小さな声で答えた。この度の不手際に、どう責任を取らされるのか不安になっているのだろう。
「そう。実はわたくし、蛇は苦手なの。これからは毎日、窓を閉める前に蛇が紛れ込んでいないかを点検してもらえると嬉しいわ。……お掃除ありがとう、アイリス」