嫌われ毒婦の白い結婚 のはずが、最強幻獣騎士様の溺愛が始まりました⁉
第4話
◇ ◇ ◇
暦表を見つめ、リーゼロッテはむうっと頬を膨らませる。×のマークを数えると、既に四十五もあった。
「辺境伯って、こんなにも忙しいのかしら?」
リーゼロッテがラフォン辺境伯領に来て既に四十五日。初日に会えなくとも翌日以降にすぐ会えるだろうと思っていたのに、夫であるテオドールに未だに会うことができない。
領地の視察に行っていたり、人に害をなす幻獣が多数発生したという情報を得て討伐指揮に行ったり、様々な催しに招待されたり……不在にしていることが非常に多いというのはわかる。それにしたって、こんなにも会えないものなのだろうか。
(このままだと、一生会えない気がするわ)
同じ屋敷に住んでいるというのに、さすがにおかしい。
リーゼロッテはすっくと立ちあがる。
「リーゼロッテ様。どちらへ?」
ドレスの手入れをしていたアイリスが不思議そうにリーゼロッテに問いかける。
「テオドール様に会いに行くのよ。すぐ戻るわ」
リーゼロッテはそれだけ言うと、意気揚々と部屋を出た。といってもテオドールの行動を把握しているわけではないので、まずはセドリックの元に向かう。
リーゼロッテがセドリックを見つけたとき、彼は自分の執務室で事務仕事をしていた。
暦表を見つめ、リーゼロッテはむうっと頬を膨らませる。×のマークを数えると、既に四十五もあった。
「辺境伯って、こんなにも忙しいのかしら?」
リーゼロッテがラフォン辺境伯領に来て既に四十五日。初日に会えなくとも翌日以降にすぐ会えるだろうと思っていたのに、夫であるテオドールに未だに会うことができない。
領地の視察に行っていたり、人に害をなす幻獣が多数発生したという情報を得て討伐指揮に行ったり、様々な催しに招待されたり……不在にしていることが非常に多いというのはわかる。それにしたって、こんなにも会えないものなのだろうか。
(このままだと、一生会えない気がするわ)
同じ屋敷に住んでいるというのに、さすがにおかしい。
リーゼロッテはすっくと立ちあがる。
「リーゼロッテ様。どちらへ?」
ドレスの手入れをしていたアイリスが不思議そうにリーゼロッテに問いかける。
「テオドール様に会いに行くのよ。すぐ戻るわ」
リーゼロッテはそれだけ言うと、意気揚々と部屋を出た。といってもテオドールの行動を把握しているわけではないので、まずはセドリックの元に向かう。
リーゼロッテがセドリックを見つけたとき、彼は自分の執務室で事務仕事をしていた。