俺様系イケメンは、私にだけ様子がおかしい
昼食を食べた後は、軽くショッピングをしたり、元宮君とお喋りをしたりと、充実した一日を過ごせた。
前よりも元宮君のことが分かったような気がして、なんとなく彼に対しての好感度も上がった。
「それじゃ、元宮君。また学校でね!」
家に帰る道中。
彼に笑顔で手を振ると、元宮君は名残惜しそうに私の服の裾を掴んだ。
可愛いなぁと思う同時に、昔もこんなことをやられた記憶があるような。
「柚月、またこうやって遊んでくれるか?」
子供のように真っ直ぐこっちを見てくる彼にドキリとする。
彼との一日は本当に充実していた。
自分勝手だとは思うけど、付き合うってこんな感じなのかもとか勝手に想像するのも楽しかった。
「また遊ぼうね!」
そんな邪な考えを振り切るように笑顔で元宮君に伝えると、彼はキラキラと宝石を見るような瞳で私を見つめた。