俺様系イケメンは、私にだけ様子がおかしい
「夏秋……お前下手じゃね?」


「私より、響子ちゃんがまさかこんなに上手いなんて…」



モニターに四人のスコアが映し出されているが、私がダントツで下手だった。

その次に下手なのは練習したであろう元宮君で、二番目に上手かったのは望月君。
そしてダントツで上手かったのがなんと響子ちゃんという結果だった。



「多々良……お前すげぇな。普通に見直した」


「あんたに見直されても嬉しくないし」



あまりにも差が付けられれと、もはや凄い以外の感想がないのか珍しく元宮君が人を素直に褒めてる。
響子ちゃんも響子ちゃんでフンとした態度は取ってるものの、元宮君に褒められて嬉しいのか若干口元がニヤついてる。

良い感じに仲良くなってきてるぞ、二人共。



「このまま解散すんのもアレだし、4人でゲーセンとかどうよ」


「……は?お前なに仕切ってんだよ」


「ちょ、望月……!」


「良いね!行こう!!!」




響子ちゃんはちょっと戸惑い気味で、元宮君はウザそうな顔で望月君を見てる。

私は響子ちゃんとこの雰囲気のまま、まだ離れたくないから望月君の意見に賛成だった。


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