俺様系イケメンは、私にだけ様子がおかしい
「はぁ、夏祭りどうしよ…」




毎年ある地元の夏祭り。

去年は響子ちゃんと一緒に行って、屋台巡りしたり花火を見たりってすっごく楽しかった。

今年は、響子ちゃんは予定があるのか行けないみたいだ。


ベッドの上でボーッとしていると、携帯がブーブーっと振動している。

元宮君から電話が来ていた。



「どーせ夏祭り一緒に行こうだろうな〜…」



元宮君の考えてる事なんてお見通しだよ。

響子ちゃんと行かないなら、元宮君と夏祭り行くのも悪くないかもしれない。

そう思い携帯に手を伸ばすも、寸前のところでピタッと手が止まる。


……なんか、響子ちゃんを置いて元宮君と二人で行くのもなぁ………


それに、都合良く元宮君を使ってるようにも思える。
私はいつも中途半端で、自分に都合の良いやり方をする。


結局、携帯は取ることはせず、鳴り響いていた着信音もいつの間にか消えていた。

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