俺様系イケメンは、私にだけ様子がおかしい


「ぅ"ぅ"っ、ごべん"……っ、もッぢー……」


「いや、それは俺のセリフでもあるけど…」



公園のベンチに座って私の背中を控えめに擦る望月君。

なんか最近でもこんなことあったような気がする。

私はと言うと、鼻水がズルズルで顔中の穴という穴から液体が出ている。
多分人間の顔をしていないと思うけど、望月君はそんな私にティッシュを大量に渡してくれた。



「とりあえず、俺は振られたって事で良いんだよな?」


「はい"ッ、ずみません"ッ…」


「なんで振った側がそんな泣いてんだよ」



望月君はさっきまでの雰囲気は微塵もなく、完全に私の介護モードに入ってるようだ。

ハンカチで私の目元を優しく抑えながら、鼻水をティッシュで拭ってくれたりと至れり尽くせりされている。
子供扱いされているけど、今はそれを心地良いと感じる私はやっぱり頭がおかしいのだろうか。




「ずみまぜんっ、ず……っ、至れり尽くせりで…っ」


「まぁ俺のせいだし。ここまで泣かれるとは思わなかったけど」


「なんか…っ、いろいろ、とっ、ぅぅっ、あ、あふれでぎまじだっ…!」


「そうみたいだな」



私を慰めるのに疲れてきたのか、私に対する返答も適当になっている。

にしても、響子ちゃんがいるのになんで私に告白したんだろう。

いくら私がチョロそうでも、それは響子ちゃんに対して誠実じゃないと思うんだよね。



「もっぢー……きょ、響子ちゃんのこと、好きだったんじゃないの…、?」


「お前まだそんなこと言ってんの?俺と響子はありえないって」


「もっちーがそう思ってても……響子ちゃんは、違うかも…」



「絶対ないね。まず俺ら従兄弟だし」



へ?い、いとこ……?

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