俺様系イケメンは、私にだけ様子がおかしい
十二章
望月side
「ハロー、響子。話すの久しぶりじゃね?」
「……なんの用」
響子は不機嫌そうに、そして少しやつれた表情で玄関から顔を出した。
10月の中旬。
休日に響子の家を訪れたのは他でもない。夏秋の為だ。
我ながら健気というか、尽くすタイプというか。
振られてるのにここまでやってあげるなんて、つくづく俺はお節介焼きみたいだ。
「夏秋と仲直りしろよ、いい加減めんどくせえよ?」
「アンタには関係ないでしょ。いちいち出しゃばってこないで」
「強いこと言っても、お前があの後べそべそ泣いてたこと知ってっからな」
そう言った途端に、響子は目の色を変えて動揺した。
「な、なんでそれを……」
「あー……元宮から聞いたから。一応アイツなりにお前のこと心配してたらしいぜ」
「…………もと、みやが……」
なんとも複雑そうな顔をしている。
俺も元宮には結構酷いこと言っちゃったから気まずいんだよな。
だけど、本題は元宮じゃない。