あなたに出会って世界が変わる
「中川ー。疲れたなー。」
帰りの新幹線で同期の鈴木哲平が話しかける。

「そうだな。でも無事話が進んでよかった。」

陸斗の会社は新たな商業施設の建造を担当することになり、多くの企業との合同ミーティングが3日間かけて行われた。陸斗と哲平は施設建造の担当に入れてもらい、先輩に教わりながら、仕事していくことになった。

「これから、頑張らないとだな。」
陸斗は言う。

「そうだな。でも今日は帰ってゆっくりするわー。
昨日のさ合同食事会すごかったな。社長令嬢とか見たことないくらいきれいな女の人とかたくさんいて、びっくりした。」

「そうだな。」

「中川はマジでモテるな。連絡先とかたくさんもらってたろ?」

「もらったけど、仕事以外のことでは連絡するつもりはないよ。」

「なんでだよ。あんなに美人から誘われて、連絡しないなんてもったいなさすぎるわ。それに仕事のことで連絡するって雰囲気じゃなかったろ。絶対異性として好意もたれてるって。中川はいいよなー。羨ましい。俺なら今連絡してる。」

「なんだよそれ。てか、このお菓子美味しいな。鈴木も食べる?」
陸斗は駅で買ったお菓子を食べていた。

「えっいいのか?ありがとう。中川ってはじめ冷たいやつなのかなって思ったけど、良いやつだよな。なんやかんや仕事も手伝ってくれるし、お菓子もくれる。だからモテるのか、、、。」
哲平は改めて陸斗の魅力を語る。

「だけど、やっぱり顔とスタイルがやばいよな。」

「なんだよ、そんな褒められると気持ち悪いわ。」

「てかさ、中川って彼女いるんだろ。どんな子なん?中川をしとめた彼女に興味ある。かわいいんだろうな。」

「かわいいよ。」
そう言って陸斗は写真を見せた。

哲平は夏鈴を清楚でかわいいなと思った。だけど、昨日の社長令嬢達に比べると地味な印象だ。陸斗が気に入っているならそれで全然よいのだが、あんなに美人たちから言い寄られても見向きもしない陸斗だから、めちゃくちゃ華やかな美人と付き合ってるのかと思っていたので少し意外だった。
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