あなたに出会って世界が変わる
バイトが終わり、そのまま大学に向かった。夜勤明けということもあり、髪はパサパサ、目にくまもあり、大きな黒縁メガネで席に着く。
周りのメイクも髪も綺麗で、笑顔で話している人達を見ると、少し暗い気持ちになった。

この大学を卒業して、就職して、1人で生活する。その目標を胸に今は頑張ろうと決意した。
高卒で就職することも考えた。だけど、将来安定するには、大学を出た方が就職の幅、給料もあがる。
一生1人で生きていくと決めている夏鈴にとって、大学には行っておいた方がいいと思った。
それに夏鈴は高校でも成績が良かった。先生にも進学を勧められ、清心大学に入学した。

｢おい。そこの黒いメガネをかけた女。寝てるなら出ていけ。｣
講義室に大きな声が響いた。
夏鈴は飛び起きて、立ち上がった。みんなから注目を浴びている。

｢すみません｣と小さな声で謝り、席に座った。

｢次はないからな｣と先生が言った。
夏鈴は泣きそうになりながら、この後授業を受けた。
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