無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない
「体育館の行き方知っていたりしませんか?」

もし、体育館への行き方を知っていたら教えてもらえるかもしれない!

「あぁ、知ってる。」

「なら、行き方教えてもらえませんか?」

これなら入学式に遅刻することはないだろう。
よかった。

間に合う。

安堵と安心感で包み込む。

「別に学園生活なんてどうでもいいだろ…?」

え…。

とにかく興味なさそうな返事が返ってくる。

会った時から彼は何かつまんなそうな顔をしていた。
綺麗なブルーライトの瞳。
だからこうして昼寝をしているんだろうか。

「そこをどうにか。お願いします。平和な学園生活のために」

ここが踏ん張りどころだ。
この山場を乗り越えれば私の平和な学園生活は戻ってくる。
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