無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない
「じゃあ僕が案内してあげるよ」

はっとさっき私が来た方向を見れば色素が薄いグレーと青が混ざった髪色をした男の子が立っていた。

周りに花が咲いているような可憐な顔つきだが、有無を言わせない雰囲気がある。

そして彼ももちろん…、イケメンだ。

「麗央。どうしてここに女がいるの?」

ちょっと怖い。
整いすぎていて怖い。

「知らねぇよ、お前がいれたんじゃないの?」

「そんなわけないじゃん」

私がここに来た理由を知りたいっぽい。

「あの…体育館に連れて行ってくださるんですか?」



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