無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない
「星夜、俺が連れて行っちゃだめ?」


突然彼ー麗央がそんなことを言う。


「へぇ、麗央がそんなこと言うんだ。」


物珍しそうに麗央をみる星夜という男の人。


「麗央が連れて行ったで問題になると思うけど。」


はて、問題とは…。
いや、その顔つきを女子が見逃すわけがない。

それか、昼寝をしている不良男子とか?


「行き方を教えてもらえればひとりで行けます!」

流石に彼らに手伝ってもらうわけにはいかない。
それに、何か問題(?)があるらしいし。

「お前…この学園の広さ知ってんの?体育館この真逆にあるけど?」


だから、さっきから歩いても歩いてもたどり着かなかったのかぁ。
なるほど、なるほど。


「それにさ。ここら辺治安悪いよ?」

「麗央。しゃべりすぎ」


星夜という男子学生がはぁっとため息をつく。

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