無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない
目の前の男の子がそんなことを言うと

「どけ」

すぐに庭の方向に消えていった。


彼もここら辺の人と関係があるのかな?


ーというか。

「あ、助けていくださってありがとうございました。」

「あぁ」

この人は何がしたいんだろう。

「こっち。」

ついに体育館に連れて行ってくれるのか手を引っ張られる。

さっき私の向かおうとしていた方向に彼は向かって歩き出した。

もちろん私は半分引きずられていく。

「お前さ、」

「はい…」

「自分の足で動けよ」

「うっ、すいません」

よかった。これで無事に体育館にたどり着けそうだ。




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