無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない
女の子たちの後を追ってクラスに入ってみると確かに男の子がいた。

とにかくけだるげそうに身を投げ出している。


ーさっき中庭に似たように昼寝をしていた人がいた気がする…。


できるだけ距離を取るように教室に入ると

女子達が遠くから尊い存在を見つめるように見ていた。

幸せそうでなにより…。


そーっと黒板の方に近寄る。

教室の席順を見てみると絶句。

なんと…彼と隣だ。

嫌な外れくじを引いた……

肩身を狭くして座る。

「よ、よろしくね」

「…」

無視。





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