無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない
どうせ、そうされるんだと思っていたけど

いざ、されると気まずい。




ーーー「今年の夜桜学園は総員119人を迎えることができました。心より感謝申し上げます……」

担任の先生の挨拶中も彼は昼寝をするらしい。

ぴくりとも動かない。

「せっかくですので、自己紹介をしていきたいと思います。
 隣の人と席をくっつけてください。」

え、それは困るんですが。

平和に過ごすための難問が隣にいるこの状況。

「ねっ、席交換しない??」

前の子がそうお願いしてくる。

もちろんいや、よろこんでっ。

助かった~っとおもい立ち上がる

ーっとその瞬間先生と目が合った。

「ちょっと、そこ席交換は駄目ですよ。」

バッドタイミングすぎる…。

「ご、ごめんね」

「いや、こっちこそ無理言っちゃったわ。ごめんねぇ」

手を合わせてすりすり合わせる。

「私、椎菜っ。今のなしで」

「美鈴だよ」

「よろしく~」

初めての学園で女の子と話せた。

先生にもう一回注意されるとはいは~いといい

椎菜ちゃんは隣の子と話し出していた。









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